ジャノメチョウ科 II

 サトキマダラヒカゲ

 2003年5月20日
 大分県

 クロヒカゲやスズメバチなどに混じってクヌギの樹液に集まってた。
 ヤマキマダラヒカゲととてもよく似ていて、同定する時いつも悩んでしまう。
ヤマキマダラヒカゲ

 2004年4月30日
 庄原市

 
山道を歩いていると、見慣れぬチョウが飛び回っていた。
 サトキマダラヒカゲと間違えそうなくらい似ているが、こちらのほうがいくらか、明るい色合をしていた。
 採集をしない場合の見分けのポイントは、後翅基部の3つの小斑紋の位置。
 直線的に並んでいるのが、サト、最後のひとつが飛び離れているのがヤマと見分けるのが楽なようだ。
ヒメジャノメ

 2002年8月27日
 熊本県
 
 前翅、後翅の大きな蛇の目模様が、遠目でもはっきりと見える。
 これならば天敵の鳥たちの目も欺けるかも知れない。
 とてもよく似ている種にコジャノメがいるが、翅裏を縦に走る斑紋の色がヒメジャノメは白っぽいクリーム色、コジャノメは白っぽい灰色をしているので見分ける事ができる。
 コジャノメ
 
 2004年5月8日
 呉市

 ちょっと薄暗い林の中、褐色のチョウが飛んでいるのが見えた。
そーっと近づいてみると、広げた前翅に大きな目玉が二つ。
 ヒメジャノメに大きさも文様も良く似ているが、こちらのほうがより薄暗い所を好むようだ。

 下の画像は同じ個体が翅を開いたところ。
 ヒメヒカゲ・雄 (1枚目)

 2004年6月
 広島県


 探しに探したヒメヒカゲ、昔は地元にもいたが、今は県中部の湿原か、県北部の草原地帯でしか見ることができないらしい。
 写真では分かりにくいが、大きさはミドリシジミ程度。
 



 ヒメヒカゲ・雌 (2枚目・産卵中、3枚目・翅表)

 2005年6月
 広島県

 
ヒメヒカゲの雌は雄に比べ、前翅の蛇の目模様が多く、翅の色が雄よりも薄いという特徴がある。
 湿原の草にとまり産卵していた。


 ヒメヒカゲ・雌(4枚目)

 2008年7月
 広島県


 県西北部の乾燥草原性の雄。
中部の湿原性の個体群に比べ、翅の地色が濃く、蛇の目紋のコントラストがはっきりしている。
中部の個体群より1月遅れで発生する。
 ウラナミジャノメ

 2005年6月26日
 呉市


 地元にも生息地があると聞いていたのですが、なかなか会いに行けない蝶だった。
 近種にヒメウラナミジャノメがいるが、こちらのほうはやや大柄で後翅裏の蛇の目模様が3個づつある。(ヒメウラナミジャノメは普通は5個で、もっと多い個体もある)
ヒメウラナミジャノメが多数見られるのに、このチョウは近年急速に数を減らしているようで、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧II類に指定されている。
 ヒメウラナミジャノメ同様、ちょんちょんとジャンプするような飛び方をするので、遠くから見ただけでは見間違えそうだ。
 ベニヒカゲ

 2005年8月2日
 長野県



 標高2000m越えの湿原にいた。
暗褐色の翅に紅色の紋がとても綺麗。
上の画像と下の画像は別個体で、下の個体はスニーカーがとても気になる様子でまとわりついてきた。
湿原の木道なので、人も多くなかなか落ち着けない様子だった。
 ウラジャノメ

 2005年8月1日(画像・上)
 長野県

 2014年7月(画像・中、下)
 北海道


 地元にも棲息するということで、随分探しましたが会えないままのチョウだった。
そのチョウと簡単に出会うことができるのだから、信州は凄い場所だなと実感。
翅裏のたくさんの蛇の目模様がとても印象的。

 北海道産は本州産に比べ、後翅裏の白帯が発達していて
太い。