イトトンボ科 No.1

 モートンイトトンボ・雄 (上・成熟、下・未成熟)
 

 2005年6月23日
(上画像)
 島根県六日市町

 
とても小さなイトトンボです。
成熟すると胸部は画像のように美しい緑色になりますが腹端はオレンジ色のままです。
後眼紋が三日月型をしていて、他のイトトンボと見分け易くなります。
 
 2002年7月21日
(下画像)
 山県郡芸北町


 小さくて華奢な感じのするイトトンボです。
この写真は未成熟な雄で、成熟すると胸部が緑色になります。
 開けた日当たりの良い湿地、休耕田などの環境を好むようです。
 モートンイトトンボ・雌
 
 2003年8月3日
(上画像)
 北広島町

 8月になると、モートンイトトンボもすっかり成熟していました。
 成熟すると、綺麗な緑色になり、腹部の背面に黒い斑紋の見えてきます。
 写真ではわかりにくいのですが、僅か体長3cm程の小さなイトトンボです。

 2005年6月23日(下画像)
 島根県六日市町


 成熟した雌を上から見たところです。
 眼後紋が縦に細長く見えます。
 ホソミイトトンボ・雄

 
(上画像)・夏型
 2003年7月20日
 東広島市

 溜め池近くの竹薮で、ほっそりとした小さなイトトンボを見つけました。
華奢なカンジのするトンボです。
 オツネントンボ、ホソミオツネントンボとこのホソミトンボの3種だけが、成虫の姿で年越しをします。
 彼らの何処にそんなエネルギーがあるのだろうと、自然の力の不思議さを感じます。
 このイトトンボには第2化として7月頃に出てくる夏型と、8月中旬に羽化し越冬型とがあります。
越冬型は褐色の未成熟なままで越冬し、翌春綺麗な青色の成熟個体となります。

 (下画像)・越冬型
 2007年4月28日
 呉市

 こちらは越冬して春を迎えた越冬型の成熟個体です。
交尾、産卵して6月頃には姿を消します。
 ホソミイトトンボ・雌

 

 2007年5月9日
(上画像、下画像)ともに
 呉市

 雌は腹端(腹部第8節)に黒い斑紋があるので生殖弁を見なくても容易に雌雄の判別ができます。

 下の画像は連結産卵中のペアです。
画像のように雌は水中の茎など植物の組織内に産卵します。

 時期的にみて、どちらの画像の個体も越冬型が成熟したものと思われます。
 キイトトンボ 雄(上画像)
 2006年7月17日
 広島県大野町


 連結中のぺア上・雄、下・雌
(下画像)
 2003年7月11日
 東広島市


 腹部が鮮やかな黄色で腹部第7節から先に黒い紋のある、ちょっと太目のイトトンボです。
 派手な色合のわりに草むらではむしろ見つけにくいです。
 スイレンやジュンサイの茂る池の縁にたくさんの個体が見られました。
 アオモンイトトンボ・雄

 2007年5月22日
 呉市

 こちらでは河川や水田、溜池、湿地によく見られるイトトンボです。
 4月中旬頃から姿を見せ始めます。
 アオモンイトトンボ・雌(異色型)

 2003年7月31日
 安芸郡音戸町

 アオモントンボには雄と同じ色をした同色型と、上画像のような全く違う色をした異色型の雌がいます。
 アオモンイトトンボ・連結

 

 2003年7月31日(上画像)
 安芸郡音戸町

 アオモンイトトンボの雌には、雄と同じ色のタイプの同色型と、赤っぽい色をした異色型とがあります。
 画像上のペアは雄と同色型の雌とのペアです。

 2007年5月22日(下画像)
 呉市

 画像下のペアは異色型とのペアです。
 クロイトトンボ・雄

 2007年5月9日
(上画像)
 呉市


 クロイトトンボ・雄(未成熟)
 2007年5月22日
(下画像)
 江田島市

 
 イトトンボのなかで一番黒っぽいので、この名が付いたそうですが、飛んでいるのを見るとオオイトトンボと見分けが付きません。
 上画像は成熟した雄で、青灰色の粉を吹いています。
未成熟な時には下画像のように胸部に粉は吹いておらず、腹端の斑紋も青くなっていません。
 
 クロイトトンボ・雌(上画像)
 クロイトトンボ・連結(下画像)

 2007年5月22日
 江田島市


 上画像は成熟した雌の個体です。
 胸部に雄のような青い粉は吹かず、腹端の斑紋も違います。

 下画像はクロイトトンボのペアです。
画面右が雄、左が雌です。