サナエトンボ科 No.2

 オジロサナエ

 2003年6月15日
 呉市

 渓流の脇の潅木に小さなホソミのサナエトンボがいた。
 梅雨の曇り空の下、葉っぱにじっと止まっている。
羽化したばかりのようで、翅はキラキラと薄い硝子片のように美しく、体や複眼も完全に色付いてはいない。
 このトンボは幼虫で川を下り、成虫になると上流へ戻っていくという、ライフサイクルを持っているそうだ。
 コオニヤンマ

 2003年7月27日
 庄原市

 コオニヤンマといいますが、ヤンマ科ではなく、サナエトンボ科のトンボです。
サナエトンボとしては大型で、オニヤンマに似ていることから、この名が付いたようです。
 サナエトンボ科の特徴である「うつ伏せ型」の水平な姿勢で止まります。
 ウチワヤンマ・雄

 2006年8月29日
 島根県大田市

 広い溜め池の縁で縄張りを張っている、腹端がウチワのように広がったウチワヤンマをみつけた。
 他の個体がやってくると、すぐに迎撃に向かう。
相手を撃退すると同じ場所に戻ってくる。
 ヤンマと名前が付いているが、大型のサナエトンボの仲間。
 タイワンウチワヤンマ

 2004年8月6日
 東広島市

 南方系のサナエトンボであるこのトンボが、広島県にも定着していると聞いたのは、昨年のことだった。
 そのトンボを日を置かず豊田郡安浦町で確認した。
今年になって、賀茂台地南部でも、生息を確認、確実に生息域を広げているようだ。
 ウチワヤンマよりほっそりとしていて、ウチワ部分も小さく黄色い斑紋もない。
ウチワヤンマとはかなり印象の違うトンボだった。
 フタスジサナエ・雄

 2007年5月9日
 広島県呉市

 里山にすっぽり囲まれた、ダム傍の睡蓮池の縁で縄張りを張っていた。たくさんの蝶や蜻蛉が見られるので、お気に入りの場所なのだが、今回始めて、フタスジサナエをみつけた。
 これまでは気が付かなかっただけなのかもしれない(苦笑)









 フタスジサナエ・雌
 2004年5月23日
 広島県三原市
 
複眼を両前肢で仕草を繰り返していた。
 獲物を捕るにしても、天敵の脅威から逃れるにしても、目は一番大切なので、丹念に手入れするのは、生死に係る大切な行動なのだろうが、その様子がユーモラスで、ずっと眺めてしまった。
 クロサナエ

  雌
 2008年5月14日
(1〜2枚目)
 広島県安芸太田町
 
  雄
 2009年6月27日
(3枚目)
 兵庫県

 
渓流のそばでダビドサナエに似たトンボを見つけた。
見慣れたダビドサナエとはちょっと印象が違うので調べてみると、探していたクロサナエである事が判った。
 画像上と下は同一個体の別角度から撮った画像。
 ミヤマサナエ

 2008年7月6日
(画像 上)
 2009年6月27日
(画像 下)
 兵庫県


飛んでいたヒメキマダラヒカゲをあっという間に捕らえ、高い木の上でさっそくに食事を始めた。
ヤマサナエだろうと思っていたら、なんとミヤマサナエだった。
 キイロサナエ・雌

 2008年7月10日
 島根県


 木道にとまっていた大型のサナエ。
胸部の斑紋を見るとヤマサナエっぽいと思ったが、なんとなく見慣れたヤマサナエとは印象が違う気がした。
 とりあえず胸部だけでなく顔面や尾端の画像も撮っておいた。
トンボに詳しいMさんにお聞きしたところ、キイロサナエとご教示いただいた。
 この雌のように胸部の斑紋ヤマサナエのような個体もいるそうだ。
ただでさえサナエは難しいのに、ややこしいことこの上ない。