カワトンボ科 No.1

 アオハダトンボ・雄

 2003年5月21日
 熊本県小国町

 きれいな流れの傍に黒っぽい翅のトンボがいます。ハグロトンボと思い近づいて見ると、メタリックグリーンの美しいアオハダトンボでした。
 翅の色もハグロトンボのそれより淡くやや透き通ってみえます。
 水温が低く、水生植物の多い、きれいな流れを好むトンボです。







 アオハダトンボ・雌

 2004年6月6日
 島根県金城町

 翅に綺麗な白い縁紋のある雌に会いたいなぁと、常々思っていました。
 アオハダトンボの雌はこの縁紋のおかげで、ハグロトンボとすぐに見分けが付きます。
 でも、よく観察してみると、翅の形がハグロトンボと違っているのが分かります。
 アオハダトンボは翅の幅がやや広く、外縁下部のカーブが丸みを帯びています。
 ハグロトンボ・雄    

 2003年6月15日
 呉市二河峡


 子どもの頃はごく身近にいるトンボでした。少し暗い川辺でヒラヒラ飛んでいる姿は妖しいような、すこし怖いような気がしたものです。
 羽も身体も黒いのでそう感じたのでしょうか。
 ハグロトンボ・雌

 2003年8月13日
 島根県赤来町

 里山の林の縁で見つけたハグロトンボの雌です。
 胸部や腹部は雄のような綺麗なメタリックな色では無く、地味めな色をしています。
 ミヤマカワトンボ・雄

 2003年7月27日
 比婆郡帝釈峡


 カワトンボの仲間では世界でも最大の部類に属するそうです。
 、腹部の先端を立てて、裏側の白い部分を誇示して、縄張りを主張したり、雌に求愛するディスプレイを行ないます。
 ミヤマカワトンボ・雌

 2003年7月27日
 比婆郡帝釈峡


 雄に比べ、翅の色が淡く縁紋が白いのですぐに見分けがつきます。
 腹部も雄と違い、茶褐色です。
 アサヒナカワトンボ・雄 (橙色翅型)

 2002年5月29日
 豊田郡川尻町

 
 ニホンカワトンボに比べると山地系のきれいな渓流に棲んでいます。
 ニホンカワトンボによく似ていて同定には何時も苦労させられています。正確に同定するには捕獲して、胸部の幅と頭部の幅を比べてみるのが良いと思います。
 カワトンボは両方の幅がほぼ同じ、オオカワトンボは胸部の方が大きいという特徴があります。
 
 アサヒナカワトンボ (無色翅型 上・雄、下・雌)

 2005年5月5日(上)
 呉市

 まだ、白い粉を吹いていない若い雄です。メタリックグリーンの体がとても綺麗です。




 2003年5月29日(下)
 豊田郡川尻町

 アサヒナカワトンボの雌は前翅の疑縁紋が白く、成熟しても雄のように白っぽい粉を吹かないので、体は美しいメタリックグリーンのままです。
 清流で雌に出逢うととても爽やかな気分になります。私はむしろ雌のほうが好きなんです。
 アサヒナカワトンボ・雄 (褐色翅型)

 2002年5月29日
 熊本県白水村


 
※昨年末、研究者の方によってヒガシカワトンボとオオカワトンボが同じ遺伝形質を持つというがわかったそうで、ヒガシカワトンボの名称がニホンカワトンボに統一されました。
それに伴い、ニシカワトンボはアサヒナカワトンボと表記させていただきます。