タテハチョウ科 IV

 ヒメアカタテハ
 
 2003年11月23日
 呉市

 翅の表も裏も模様の美しいチョウ。
 農道に止まっているこのチョウを撮っていて、通りすがりの人に変な目で見られたことがある。
 「まあ!この人、道なんか写して。頭おかしいんじゃないの?近寄らないほうがいいかしら」って。


 下の画像は別個体(2004年10月呉市で撮影)の翅裏の画像。
 スミナガシ

 2003年8月22日
(上」
 岡山県
 2009年8月
(中と下)
 長野県

 このチョウには長い間憧れていた。
まだ小学生だった頃、近くの山の中にある滝へ続く道で、このチョウに出会った。
 光線の具合で青にも緑にも見える黒地に、まるでマーブリングしたような白い斑紋の美しいチョウで、一目で気に入っり、いわば一目ぼれという感じ。
 それ以来ずっともう一度会いたいと思っていた。
 この画像では見えませんが、口吻は赤い色をしていて、大変印象的なチョウだ。
 イシガケチョウ・雄

 2004年5月30日
 呉市

 公園で縄張りを張っていた雄。
昨年から近所でやたらと姿を見かける。
どうも、裏山のイヌビワなどで大量発生しているようです。
 雄はこのように地面に降りて、吸水するところをよく見かける。
 イシガケチョウは白い花を好むようで、白い花で吸密するのをよく観察する。



 イシガケチョウ・雌

 2003年12月22日
 呉市

 いつも見かけるのに、なぜかカメラが無いとかで、撮ることのできない相手があるもので、そんな時、いつも「縁が無いんだなあ」と思う。
 イシガケチョウも縁の無い相手のひとつでしたが、やっとまともな写真を撮ることができた。
やっとイシガケチョウとの縁が巡って来たらしい。
 晩秋に見かける個体はみな雌。
越冬するのは雌だけで、雄は秋には姿を消してしまう。
 コムラサキ・雄

 2004年6月
 廿日市市

 自宅近くでも、見かけるチョウだが、いつもヤナギの木の周りを活発に飛んでいるので、シャッターチャンスがなくて、ずーっと指をくわえて見ているだけのチョウだった。
 ヤナギ類を食餌植物にしているので、川岸などに行くと、見ることの容易なチョウだ。
 日光のあたっている部分に、紫色の幻光が見えてとても美しい。
 コムラサキ・雌

 2004年6月
 広島県北広島町

 上の画像の雄と向かい合って、ネコヤナギの樹液を美味しそうに吸っていた。
 雄の翅表は光の角度によって紫色に輝くが、雌にはこれが無い。
 ゴマダラチョウ・雄(画像・上)

 2003年7月31日
 呉市

 葦原のすぐ脇、食餌植物の榎の並木に数頭のゴマダラチョウの雄が飛び廻っていた。
 やって来る雌を待っているのだろう。
時々飛び疲れるのか、葉っぱの上で一休みしている。



 ゴマダラチョウ・雌(画像・中上、中下、下)

 2006年6月14日
 呉市


 産卵の途中休憩する雌(中上)と産卵中の雌(中下、下)いずれも同一個体。
画像・下の個体の腹端の先に見える青いものは産み付けられたばかりの卵。
 オオムラサキ・雄

 2005年6月
(画像・上)
 呉市
 

 生息地に何度か通い、そのポイントの近くにおられた方に「昨日は見たけどねー」などというお話をお聞きしたり、ちょっと悔しい想いばかりさせられた蝶だったが、やっと飼育でない野育ちのオオムラサキに逢えた。
  こちらの地域に棲む個体は後翅裏が白い銀白色型と呼ばれるタイプ。
北へ行くほど後翅裏は黄色型と呼ばれるクリーム色のタイプが多くなる。

 

 2006年6月(画像・中上、中下、下)
 庄原市


 昨年は翅裏の黄色い「黄色型」が見られたが、今年は観察した限りでは「銀白色型」ばかりのように思いました。
 大きな翅で悠々と滑空する姿は堂々としていて、さすが「国蝶」だなぁと感じた。

 ※画像の中上は別個体、中下と下2同一個体。
 
 シータテハ

 2005年5月19日(上)
 大分県

 2010年7月(中)
 2011年7月(下)
 長野県

 小さな渓流沿いの林の中、少し開けた場所にヒオドシチョウのような翅色の蝶が敏捷に飛んでいた。
 翅はボロボロで、その時ヒオドシチョウにしては随分小柄だなぁと感じたが、後ほど案の定画像をチェックしてみるとシータテハだった。
 キタテハの秋型とよく誤認される様だが、前翅第2室に黒斑が現れる事、後翅表に青色鱗が無いことなどで、判別できる。
 西日本では山地性のチョウであり、地元広島県には生息していない。
九州でもあまり個体数の多くないチョウと聞いている。 
 遠くからたった1カットのみの撮影だが、思いがけぬ嬉しい出会いとなった。

 2005年に九州で見たっきり、その後出会うことの無かった蝶。
やっと信州でとても新鮮な個体に会うことができた。