シジミチョウ-7


 ムモンアカシジミ

 2009年8月
 長野県

 

 地元の方にご案内いただき、関東の蝶仲間の皆さんとご一緒させていただいた。
頭の中に描いていたよりずっと大きく、赤味の強い蝶だった。
 発生の最盛期に当たったようで、樹上を何頭もの個体が乱舞するまさに夢のような光景だった。
吸蜜、テリ張り、開翅、交尾、産卵の全てを観察することができた。
 幼虫はブナ科の植物の葉とこの木に寄生するアブラムシやカイガラムシを食べて育つ、半肉食性。
ブナ科の植物にいるクサアリの仲間と共生する特異な生態系を持っていて、
孵化の近くなった卵はクサアリの仲間が触角で叩き孵化を助ける。
 クロマダラソテツシジミ

 雌(1〜3枚目)
 2009年10月4日
 雄(4枚目)
 卵(5,6枚目)
 2009年10月5日
 広島県呉市


 数年前から鹿児島や大阪、兵庫で大発生し話題になっていた蝶。
今秋東京都でも確認され、こちらでも時間の問題と思っていた。
自宅前のソテツに来て、盛んに産卵行動を繰り返していた。
 画像の雄はヤマトシジミと同じくらいで意外に小さいなという気がした。
一番下の卵の画像はすでに孵化した後の殻。
 ホリイコシジミ・雌

 2010年4月(画像・上中)
 2013年10月(画像・下)
 沖縄県


 ランタナなどを食草とするシジミチョウ。
観察時もランタナの蕾にせっせと産卵していた。
前翅長は9mm程度で、とても小さい。
ヤマトシジミなどに比べ、体の大きさの割りに触角や腹部が長いように思った。
 ヒメシルビアシジミ

 2010年4月
 沖縄県


 以前は本土に生息するシルビアシジミの沖縄亜種とされていたが、
遺伝子の研究により2006年から別種と分類された。
前種のホリイコシジミよりやや大きめだが、前翅長は11mmととても小さい。
画像の上下は別場所で撮影した別個体。
 タイワンヒメシジミ

 2010年4月
 沖縄県


 一目見るなり、同行のDodo boyさんが「うわぁ〜〜、ちっちぇ〜〜!!」と叫んだくらい小さなシジミ。
ホリイコシジミ同様前翅長9mmだそうだが、もっと小さく見えた。
4枚の画像は同じ場所で撮った別個体(おそらく‥苦笑)
とにかく小さくて複数の個体がちょこまかするので、同一個体かどうか区別するのが難しかった。
 アマミウラナミシジミ

 2010年4月
 沖縄県

 石垣島・西表島のどちでもよく見かけた。
落ち着いたトーンの茶褐色の翅に白っぽい波目模様が美しい。
雄の翅表は渋めの青紫をしている。
画像の上2枚は同一個体。
下は別場所で撮影したの別個体で、こちらも翅表の色合いから雄のようだった。
迷蝶として九州南部や四国西部でも記録される事がある。
前翅長は15mm。
 ルリウラナミシジミ

 2010年4月
 沖縄県


 アマミウラナミシジミに大きさも翅の模様もよく似ているが、
前翅裏の基部に近いところに波状の筋が無いことで、
アマミウラナミシジミと区別できる。
 また翅表は光沢のある青紫色をしていてとても美しい。
画像は雄で上下とも同一個体。
 ヒメウラナミシジミ

 2010年4月
 沖縄県

 
 アマミウラナミシジミやルリウラナミシジミによく似ているが、
本種はかなり小さい(前翅長13mm)。
有尾タイプと無尾タイプがいるそうだが、たまたま撮った個体はどちらも無尾タイプだった。
 オジロシジミ

 2010年4月(画像・上)
 2013年10月(画像・下)
 沖縄県


 クロマダラソテツシジミの擦れかと思っていたら、
同行のDodo boyさんに本種とご教示いただいた。
よくよく見たら、クロマダラソテツシジミとは斑紋が異なる事が判った。
老眼は辛い・・
ようやく完品の個体に会うことができた(画像・下)
 シロモンクロシジミ

 2010年4月
 沖縄県


 幼虫カイガラムシ類を食べて育つ肉食性のシジミチョウ。
最初に見つけた個体は、しきりにカイガラムシに産卵していた。
何度か産卵しては少し離れた場所の葉上で休憩するのを繰り返していた。
幼虫はまるで人の顔のようなので、「人面蛹シジミ」とも呼ばれるそうだ。