シジミチョウ科 II

 ハヤシミドリシジミ

 2008年7月
 兵庫県

 (画像・上2枚は雄 画像・下2枚は雌)
 

 高原の牧場などの縁にあるカシワ林に生息するゼフ。
雄は夕方にカシワの梢で縄張りを張る。
夕陽に照り映えた雄の翅表は思わず息を呑むほどに美しい。

 フジミドリシジミ

 2003年
(1枚目・雌)
 2008年(2枚目・雄)
 広島県
 2009年
(3〜5枚目・雌)
 兵庫県

 ミドリシジミの仲間としては、小柄なチョウ。
朝早く山頂付近の木立の下草にとまっていた。
日本特産で広島県ではなかなか目にする機会の無いチョウ。
 
 道路にフワフワ下りてきて目の前に止まった。
さあ撮りなさいとばかりに翅を開いてくれた、とてもサービスの良い雄。
発生してあまり時間が経っていないようで、ピュアな個体だった。

 この生息地では朝、地面に下りて吸水する雌は何個体もいて驚いた。
フジミドリ・雌が吸水することをこのときまで知らなかった。
2009年撮影の雌は全て別個体。
 コツバメ

 2003年4月27日
(画像・上)
 佐伯市

 2006年4月29日
(画像・下2枚)
 庄原市

 早春(3月)に姿を見せ、逸早く姿を消してしまう早春の蝶。
化性は年1化。
幼虫はアセビやツツジの蕾や葉を食草とする。
とても敏捷で、明るい雑木林を素早く飛び、とまると閉じた翅を斜めに傾けて陽を浴びる姿をよく見かける。
翅表には濃い青色斑があるが、飛んでいる時にチラチラ見える程度で、とまっている時に翅表を見ることは難しい。
 画像は全て別個体。
 
 トラフシジミ・雄 春型(画像、上)

 2004年4月24日
 広島市

 広島市のど真ん中、小高い丘の公園にたくさんのトラフシジミが飛んでいた。
春型個体は翅裏の白い斑紋と茶色の斑紋がくっきりしている。
夏型(第2化)では白い斑紋が茶色っぽくなり、縞模様がはっきりしなくなる。
 


 2007年5月2日 春型(画像、中)
 呉市


 中の画像は翅を閉じたところ。
名前の由来の虎斑の模様がくっきりしている。



 トラフシジミ・夏型(画像、下)

 2005年6月8日
 呉市


 こちらはトラフシジミの夏型、春型に比べ虎斑の模様がハッキリしないという特徴がある。
 また後縁角のオレンジ色の斑紋も色褪せたような色彩になる。
 ゴイシシジミ
 
 2007年6月12日
 庄原市

 
豹柄の服に、黒のミュール、マスカラつけた大きな瞳、まるで一斉を風靡した「コギャル」みたいに見える。
 チョウにしては珍しく、幼虫は肉食性で、タケツノアブラムシを食べて育つという意外な面も…まさに「カワイイ、コギャルにご用心」そう思うのは、勝手な思い込みかも。
 ベニシジミ・(低温期)

 2002年4月16日
 呉市

 
チョウには季節によって、翅型や色、斑紋等、変異型があるが、ベニシジミもそのひとつ。
 低温期(短日期)に羽化するものは、画像のように橙赤部分が発達している。
 ベニシジミ・(高温期)

 2002年8月28日
 熊本県

 高温期の個体なので、翅が茶褐色をしている。低温期のほうが、橙色が鮮やかで美しい。
 ところで吸蜜中のキク科の植物の名前は何?

※kinjirouさんより、画像の花は「ホソバコンギク」ではないかとのご指摘をいただきました。
kinjirouさんありがとうございました。



 ベニシジミ(左・雌、右・雄)

 2005年6月9日
 呉市


 新鮮な個体同士のカップリングのようで、どちらもとても新鮮な個体だった。
 ウラナミシジミ

 2002年10月5日
(画像・上)
 呉市

 
秋になると急に個体数が増え、、12月の始め頃まで姿を見かける。
 庭のゼラニウムの蕾に産卵しているのを見たときには一寸びっくりした。
 好みのマメ科の植物が手近な所になかったようだが、ゼラニウムで幼虫が育つのは聞いた事がない。




 ウラナミシジミ・雄
 2004年3月26日
(画像・中上)
 2004年11月7日
(画像・中下)
 呉市


一体に雌に比べ雄のほうが小柄な感じがする。



 ランタナに産卵中のウラナミシジミ・雌(画像・下)

 2004年11月21日
 呉市

 
 産卵中の雌の腹端の傍に見える小さな薄水色の粒が産み付けられた卵。
 ランタナでも幼虫が育つ様子を見た事がない。
どうもこの蝶は食餌植物以外の植物にも産卵するようだ。