アゲハ科 I


 ウスバシロチョウ・雄    

 2006年5月21日(画像・上、下)
 島根県

 別名「ウスバアゲハ」ともいい、アゲハチョウの仲間。
幼虫は、ケシ科のムラサキケマンやヤマエンゴサクを食餌植物としていて、体内にそれらの毒を蓄えている。
 林の中をゆっくり飛んでいる姿は、とても優雅だ。
 一度、北海道に生息するウスバキチョウにも逢ってみたい。



ウスバシロチョウ・雌(画像・下)

 2006年6月10日

 広島県北広島町

 
雄に比べ黒色鱗が発達しています。お腹の下に交尾嚢をつけている。
 草むらへ潜り込んでは落ち葉などに産卵していた。
 ギフチョウ・雄

 2004年4月
(画像1枚目)
 広島市

 
春、ギフチョウに逢いに、何度か山へ足を運ぶ。
姿を見ると今年も逢えたことの嬉しさを感じる。
 ゆっくりとした飛翔は、優雅で、いつまでも「春の女神」たちが、この地で生き続けてくれることを祈らずにはおれない。



 2005年4月(画像・2枚目)
 広島市


 この画像は後翅中央部の黒色条が中ほどでえぐられたように黄色部が湾入したタイプ。
 これは広島県〜山口県の地域で一定の割合で現れる斑紋の地域変異。
この割合は各生息地で違うようで、ちなみに呉市周辺では20%程度。



 2006年4月(画像・3枚目)
 2013年4月
交尾(画像・4,5枚目)
 広島市
ギフチョウ・卵

 2005年4月
 広島市

 
食餌植物の葉裏に産み付けられた卵。
 直径1ミリ程度の大きさです。真珠のようにキラキラ輝いていた。
 ジャコウアゲハ・雌

 2005年5月16日
 熊本県

 地元にも生息しているはずだが、なぜか地元では会えず、旅行先でばかり会うという、不思議なめぐり合わせのチョウ。
 幼虫はウマノスズクサを食べて育つ。
これはアリストロキア酸(アルカロイド系)という毒を持つ植物で、この毒を体内に溜め込むことによって外敵から身を守っている。
 そのせいか、ゆったりとフワリフワリとした飛び方をする。
体の赤い色は警戒色で、「自分には毒があるぞ!」と相手に知らせるためにこういう派手な毒々しい色をしている。
 ゆったりとした飛び方もこの警戒色を相手にはっきり見せるための行動なのだろう。
 また、オナガアゲハアゲハモドキ(これは蛾の仲間)など、このチョウに擬態しているものもいる。
こういうことを知るたびに、生き物の生き残り戦略の奥深さを感じる。

 ※下の画像は上と同一個体の翅表。
 
 アオスジアゲハ・雄

 2003年7月20日

 呉市

 よく姿を見るが飛ぶ速度が早く、その上敏感なので上手く撮れまなかった。
 しかしここでは、6頭ほどの雄が集団で吸水していた。
 02年8月、熊本市を車で通過した時、このチョウをたくさん見かけた。
街路樹として植えられたクスノキで、たくさん発生しているようだ。
 最近、広島市内でもたくさん見かけるようになり、すっかり都会派のチョウになった感じがする。




 (画像・中)
 2006年6月1日

 島根県江津市






 アオスジアゲハ・雌 (画像・下)

 2005年9月28日
 呉市


 クスノキに産卵する雌。
 ナミアゲハ・(春型)・雄

 2006年4月28日

 呉市 

 隣にキンカン、裏に大きな夏蜜柑の木があるので、4月になると姿を現す。
赤系の花を好むようで、庭でもピンクや赤い花で吸蜜する姿を見かける。


 ナミアゲハ・(夏型)・雌

 2005年6月9日
 呉市


 春型に比べ、黒色鱗が発達し、大型になる。


 ナミアゲハ・交尾

 2005年9月24日
 呉市


 画像の上側が雌、下側が雄。
 キアゲハ・(春型)・雄

 2003年4月29日

 呉市

 キアゲハは山の頂上の開けた場所に集まる習性があるようで、灰ヶ峰でも、深入山でも数頭のキアゲハが縄張り争いをしているのを見た。 

 キアゲハ・(夏型)・雄

 2004年9月12日
 呉市

 上の画像と同じ場所で撮った、夏型の画像。
春型に比べ大型になる。
 モンキアゲハ・雌

 2006年6月1日
 島根県

 普通にいるのになぜか撮れない、そんなチョウがいる。私にとってはモンキアゲハはそんなチョウだった。
 チョウを撮り始めて3年目、やっとチャンスが巡ってきた。
不思議なことに一旦撮影に成功すると、その後嫌というほど出会うようになる。
本当に縁とは不可解なものだ。
 

 モンキアゲハ・雄

 2006年5月30日
 呉市
 
 水の湧き出す林道の半日陰で、アオスジアゲハやカラスアゲハなどと混成群を作り吸水する姿を見かける。